[米国株式市場の終値状況]
ニューヨーク株式市場が28日(現地時間)、混迷を見せた。ナスダック指数は初めて1万7000線を突破した。
この日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)でダウ指数は前場より216.73ポイント(0.55%)下落した3万8852.86で取引を終えた。S&P500指数は前場比1.32ポイント(0.02%)上昇した5306.04に、ナスダック指数は99.08ポイント(0.59%)上昇した1万7019.88にそれぞれ取引を終えた。
NVIDIAの株価が7.13%急騰し、ナスダック指数の史上最高値突破を牽引した。
今週、投資家の最大の関心事は31日に米商務省が発表する4月のPCE物価だ。米国の物価が今年に入ってから好調を見せたが、先月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が鈍化したのに続き、PCE物価も鈍化傾向を見せるかどうかがポイントだ。
市場では、変動性の激しい食品・エネルギーを除いた物価の基調的な流れを示すPCE物価が先月、前月比0.2%、前年比2.8%上昇したと予想している。3月には前月と前年よりそれぞれ0.3%、2.8%上昇していた。ヘッドラインPCE物価は前月比0.3%、前年比2.7%上昇し、先月と同じ水準を記録する見通しだ。
ステート・ストリート・グローバル・マーケットのシニア・マルチアセット・ストラテジストであるマリザ・ベイトメイン氏は、「我々はインフレデータに非常に注目している」と述べ、「投資家は引き続き株式を支持し、リスクを取るだろう」と述べた。
今後の金融政策の方向性を示唆するFRB当局者の発言も続いた。ミネアポリス連邦準備銀行(FRB)のニール・カシカリ総裁は、金利引き下げの前に数ヶ月間、インフレ緩和を示唆するデータを確認したいと述べた。彼は、物価圧力が上昇する場合、追加利上げの可能性も排除しないと強調した。
ただし、UBSは今年、米国企業の利益成長が予想を上回るとして、スタンダード&プアーズ(S&P)500指数の年末目標値を5,600に上方修正した。楽観論が依然として株価を支える雰囲気だ。
米株式市場が人工知能(AI)ブームと堅調な企業業績を背景に連日最高値を更新する中、ウォール街のS&P500の年末見通し値も着実に上昇している。現在、ウォール街の年末見通しの中央値は5,300まで上がっている。
一方、米国の消費者信頼度が上昇に転じた。
米国コンファレンスボード(CB)は、5月の米国消費者信頼指数が102.0を記録したと発表した。消費者信頼指数は4月まで3ヶ月連続で下落したが、5月に入って上昇に転じた。
今週は第1四半期の米国国内総生産(GDP)修正値も発表される。30日に発表される第1四半期のGDP成長率は前年同期比年率1.3%で、従来の速報値(1.6%)より低くなると予想される。一日前の29日には、Fedの景気動向報告書であるベージュブックが公開される。
モルガン・スタンレーE-Tradeのクリス・ラキン・マネージング・ディレクターは、「今週は短いが忙しい一週間になると思われる」とし、「先週の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でタカ派的な色が確認され、トレーダーは米連邦準備制度(Fed)の金利引き下げをより容易にすることができる素晴らしいデータを見ることに熱望するだろう」と指摘した。
[注目銘柄]
大型株
ビッグテック株は、マイクロソフトとグーグル、アップルが横ばいで引けた一方、アマゾンは0.8%近く上昇した。テスラは1.4%下落した。
NVIDIA
第1四半期の市場予想を上回る業績と額面分割の好材料などに支えられ、上昇を続けている。この日は7%上昇した。
ゲームストップ
株式45百万株を売却して9億3300万ドルの収益を上げたというニュースに25.16%急騰した。
アップル
アップルは先月、中国のスマートフォン出荷量が前年同期比52%増加したというニュースに強気を見せたが、上昇幅を戻し、横ばいで取引を終えた。
テスラ
米国の議決権諮問会社が株主に対し、来月、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に対する560億ドル規模の株式買付請求権(ストックオプション)支給案に反対票を投じるよう勧告し、1.39%下落した。
ドラフトキングス
オンラインスポーツ賭博会社のドラフトキングは、イリノイ州上院がスポーツ賭博税引き上げ案を含む来年度の予算案を承認したというニュースが伝わり、10%以上下落した。
US セルラー
Tモバイルがワイヤレス部門を買収したというニュースに12.19%上昇した。
ロビンフッド
10億ドル規模の自社株買いを発表した後、時間外で4.89%上昇した。
[欧州株式市場の終値状況]
ほとんど上昇で引けた。ドイツのDAX30指数とフランスのパリCAC40指数はそれぞれ0.44%と0.46%上昇し、1万8774.71と8132.49で取引を終えた。
欧州総合指数であるユーロStoxx50指数も0.47%上昇し、5059.20で取引を終えた。
英国の株式市場は「スプリングバンクホリデー」で休場するなど、この日の欧州株式市場も比較的静かだった。
28日、中国株式は利益確定売りで下落した。
[中国株式市場の終値状況]
上海総合指数は14.47ポイント(0.46%)下落した3,109.57を記録した。深セン総合指数は18.91ポイント(1.08%)下落した1,728.93で取引を終えた。
[国際原油価格]
7月限西部テキサス産原油(WTI)価格は前日比2.56ドル(3.29%)上昇し、1バレル当たり80.28ドルで取引を終えた。7月限ブレント原油価格は0.03ドル(0.04%)上昇し、1バレル当たり84,34ドルで取引を終えた。
[金]
金現物は1トロイオンス当たり戦場より0.44%上昇して2,361.28ドルを記録し、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物は1.20%上昇して2,362.40ドルで推移した。
[仮想通貨]
ビットコインは日本時間5月29日午前6時30分、1.77%下落した68,488.0ドルで取引された。